やまと新聞、という新聞社の号外です。調べてみるとこの新聞社も誠にドラマの多い新聞社のようです。
呉大澂は能書家で金石学の大家として日本の書家が最も欲しがる人物の一人ですが軍人でもあったのは知りませんでした。
調べたら李鴻章の部下で湖南の最高地方統治官とありました。
本来一人で学者と軍事の天才は両立しないといわれています。
いたとしても10万人に一人と言われています。例外として日本では医学者、大村益次郎はそういう人であったそうです。
陣中でも古銅器や古印などの金石を賞玩し、敗北直後も筆墨を嗜んだほどの金石書道家でした。
郷里の蘇州に戻った呉大澂は収集した書画や古銅器など所蔵品を売って生計をたて、金石に没頭した生涯でした。
呉大澂の墓碑の拓本です。師の兪樾が書かれたものです。
一方では清国と日本の終戦に向けた政治家たちの会談の事が書いてあり「李鴻章会見の場所」という欄があります。思わず映画「アラビアのロレンス」の最後のシーンを想い起こさせました。
李鴻章については後日また書きます。
小さな一枚の号外ですがなんと物語の多いことでしょう。
(夏樹美術スタッフ I)