しまなみ海道を一度見ておきたいと思い、車で出かけました。
尾道、今治を結ぶこの道路は自転車乗りの聖地とも言われているそうで、島の中いたるところで自転車に乗った人達とすれ違います。
絶景を堪能しつつ本州から数えて3つ目の島、生口島に平山郁夫美術館があります。
文化勲章の受章者で、アジア等の文化交流、支援、そして何より日本の美術界に大きな足跡を残す平山郁夫が生まれ育った地、という事もあり、通常作品のみならず幼年期に描いた絵なども展示されております。
シルクロードを含むアジア関連の大作や下絵なども展示されており、もちろんたいへん見ごたえのあるものでしたが、画伯がしまなみ海道をモチーフにした「しまなみ海道五十三次」の水彩画のシリーズは、私がイメージする平山郁夫作品とは違い、一味違った趣のある素晴らしい作品群で、その並々ならぬ力量と地域に対する愛情が十二分に伝わってくる展示でありました。
(ちなみにこの作品を描くにあたり、スケッチを行ったしまなみ海道の各ポイントにはオブジェが置かれており、旅のガイドとしての役割も果たしております。)
清楚な佇まいのそれほど大きくはない美術館でしたが、周辺の絶景も含め良い拝観をさせていただきました。
(夏樹美術スタッフ T)