備前岡山の優美な街 倉敷

内山完造の出身地の井原には古いお寺がたくさんあり、仏教関係美術品の多さに驚きました。

とりわけ古刹に納められている多くの市・県・国指定文化財の仏像と仏画がその歴史の重みを物語っています。

井原地区所蔵の文化財一覧表 その1
井原地区所蔵の文化財一覧表 その2

井原からワンマン電車に乗り継いて一時間ほど、倉敷に着くと、大原家をはじめ大橋家、井上家、野崎家など国の重要文化財に指定された屋敷が優雅に佇んでいて、江戸時代の倉敷の繁栄を今に伝えているように感じます。

江戸時代から続く大橋家
大原邸別邸
大原邸

思わず優美な倉敷の景色にうっとりしました。

優美な倉敷の景色
秋の倉敷

大地主だった大橋邸には掛け軸、絵画、鎧、文箱などが展示されています。

大橋邸の掛け軸、絵画、鎧、文箱などの展示品

大原家屋敷と大原美術館は岡山倉敷をより一層文化と芸術の薫りが漂う街と感じさせられます。

大原家屋敷の入口
狛犬がお出迎えです
雅な格式高い大原邸の中庭
心が穏やかになるような、茶室へつつく露地
大原邸の茶室 ここで昭和北野大茶湯が行われた。
昭和北野大茶湯の目録 昭和12年(1937年) 
茶会記録 茶碗 棗 など 大原邸展示品
大原家の住居のような巨大蔵

大原美術館は岡山倉敷の大原財閥を築き上げた実業家、大原孫三郎が設立した日本最初の西洋美術中心の私立美術館であることは知られています。

美術館の収蔵品の多数は画家児島虎次郎が孫三郎の依頼を受けて、ヨーロッパからモネ、エル・グレコ、ゴーギャン、ロダンなどの作品を買い付けたものです。

児島虎次郎は西洋美術以外に、中国、エジプトの美術品も収集しました。

東洋館に石仏、陶磁器など中国古美術の展示もありました。

ギリシア・ローマの神殿建築様式の正門入口
大原美術館には東洋館と工芸館もあります。
児島虎次郎の絵 菜果図 大正11年41歳時の作品
大原邸展示品 大原孫三郎の写真
大原邸展示品 大原孫三郎の手紙
大原邸展示品 大原孫三郎の日記 明治35年

今回、文化の街でもある倉敷を歩いたことで、岡山の奥深い歴史と文化が育む原点でもある閑谷学校へ訪ねてみたくなりました。